最終更新日 2025年1月10日

皆さん、こんにちは!森山由依です。

ビルメンテナンス業界に新しい風を吹き込むべく、日々奮闘しています。

突然ですが、ビルメンの現場って、実は「宝の山」だと思いませんか?

若手の皆さんが普段感じているちょっとした不便さや、改善のアイデア。

それらを一つ一つ掘り下げていくと、業務効率化や、もっと働きやすい環境づくりにつながるヒントがたくさん見えてくるんです!

今日は、私がこれまでの経験で得た「一歩先を行く」アクションの数々を、皆さんに惜しみなくシェアしたいと思います。

ITとビルメンの相乗効果は無限大。

一緒に、ワクワクするような未来の現場をつくっていきましょう!

ビルメン現場を変える新しいアプローチ

「ビルメンの仕事って、もっとスマートにできるはず!」

そう感じている若手スタッフの皆さん、多いのではないでしょうか?

ここでは、そんな皆さんにぜひ知ってほしい、ビルメン現場の業務を革新する2つの大きな柱をご紹介します。

DX導入で飛躍する現場力

まず注目したいのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入です。

「でも、DXって大掛かりなシステム導入が必要なんじゃ…?」

と不安に思うかもしれません。

安心してください!

実は、皆さんが普段使っているスマホや、無料のアプリを少し工夫するだけでも、立派なDX化が実現できるんです。

具体的には:

  • 報告書の作成や提出を、手書きからスマホ入力に変える
  • 点検結果をクラウド上で管理し、いつでもどこでも確認できるようにする
  • よくある質問への回答をチャットボット化し、問い合わせ対応を効率化する

これだけでも、日々の業務がグッと楽になりますよね?

さらに、データ分析を活用することで、今まで「なんとなく」でやっていた業務を、根拠に基づいて改善できるようになります。

例えば、

項目従来のやり方データ分析活用後
巡回ルート経験則で決める移動時間データを分析し、最適なルートを算出
故障予測過去の経験から推測機器の稼働データを分析し、故障リスクの高い箇所を特定
備品在庫管理定期的に目視で確認使用量をデータ化し、自動発注システムと連携

このように、データに基づいた意思決定をすることで、より効率的で質の高いビルメンテナンスが実現できるのです。

全くの異業種からビルメンテナンス業界に参入し、データ分析を駆使した経営で、太平エンジニアリングを年商700億円を超える企業へと急成長させた後藤悟志氏のブログも非常に参考になるので、ぜひチェックしてみてください。

現場スタッフ同士のコミュニケーション革命

もう一つの重要な柱が、現場スタッフ同士のコミュニケーションの質を高めることです。

皆さんも、

「あの件、誰に聞けばいいんだっけ?」

「このトラブル、前にもあったような…?」

といった経験、ありますよね?

そんな時に役立つのが、SNSやチャットツールの活用です。

例えば、現場で何か問題が起きた時に、グループチャットですぐに共有。

写真や動画も一緒に送れば、状況が一目瞭然です。

  • リアルタイムでの情報共有
  • 過去のやり取りを簡単に検索
  • 複数人での同時コミュニケーション

といったメリットがあります。

さらに、若手とベテランをつなぐオンラインコミュニティを作るのもオススメです。

「ベテランのあの人に聞きたいけど、忙しそうで声がかけづらい…」

そんな時でも、オンライン上なら気軽に質問できますよね?

ベテランスタッフの豊富な経験や知識を、若手がどんどん吸収できる環境。

それこそが、ビルメン現場全体のレベルアップにつながるんです!

明日から使える10の裏技

さあ、ここからは、私が厳選した「明日から使えるビルメン現場の裏技」を10個、一挙にご紹介します!

「こんな簡単なことでいいの?」

と思うかもしれませんが、侮るなかれ。

小さな工夫の積み重ねが、大きな変化を生むんです。

1~5:小さな変化が大きな時短を生むテクニック

まずは、日々の業務をちょっと効率化する、5つのテクニックから見ていきましょう。

  1. スマホ撮影&クラウド管理で巡回点検をスピードアップ
    巡回点検の記録、まだ紙に手書きしていませんか? それ、スマホで写真や動画を撮って、クラウドに保存するだけで、グッと楽になりますよ!
    • 点検箇所の写真を撮影異常があれば動画で記録クラウド上にフォルダを作って、建物や設備ごとに整理
    こうしておけば、後から確認するのも簡単ですし、報告書作成もスムーズです。
  2. 無料ツール×スプレッドシートで最小限コストのスケジュール管理
    「高価なスケジュール管理ソフトは導入できない…」 そんな現場でも、Googleカレンダーなどの無料ツールと、スプレッドシートを組み合わせれば、十分なスケジュール管理が可能です。
    • Googleカレンダーでスタッフのシフトを共有スプレッドシートで定期点検や清掃の予定を管理リマインダー機能を活用して、作業漏れを防止
    項目 4月第1週 4月第2週 4月第3週 4月第4週 A棟空調点検 4/3 4/17 B棟給排水点検 4/10 4/24 C棟消防点検 4/20 こんな感じで、スプレッドシートで一覧表を作っておけば、一目で予定が把握できますね!
  3. QRコードを活用した機器情報の一元化
    各設備にQRコードを貼り付けて、その機器の情報をスマホで読み取れるようにしてみましょう。
    • 機器の型番、メーカー、設置日などをQRコード化スマホで読み取れば、すぐに詳細情報を確認できるメンテナンス履歴も紐づけて管理
    これで、「この機器の情報、どこにあるんだっけ?」と探す手間が省けます。
  4. チャットボット導入で夜間問い合わせにも即レス対応
    夜間や休日の問い合わせ対応って、結構大変ですよね? そこで、よくある質問への回答をチャットボットに任せてみましょう。
    • 「空調が効かない」「水漏れが起きた」など、よくあるトラブルへの対処法を登録24時間365日、自動で一次対応が可能に緊急性の高い問い合わせは、担当者に直接通知
    これで、スタッフの負担を軽減しつつ、迅速な対応が実現できます。
  5. シンプルな報告フォーマットでミスを激減
    報告書って、項目が多かったり、複雑だったりすると、記入ミスが増えがちです。 そこで、思い切って報告フォーマットをシンプルにしてみましょう。
    • 必要最低限の項目に絞り込む選択式やチェックボックスを多用するスマホでも入力しやすいデザインにする
    例えば: 【点検日時】2024/04/10 10:00 【点検場所】A棟3階 給湯室 【点検項目】 - 水漏れ:なし ( ) あり (✓) - 異音:なし (✓) あり ( ) - 動作不良:なし (✓) あり ( ) 【備考】蛇口のパッキンが劣化しているため、近日中に交換予定 これなら、誰でも簡単に、ミスなく報告書を作成できますね!

6~10:トラブル対応力を底上げする一歩進んだアイデア

ここからは、トラブル対応力をグッと高める、一歩進んだアイデアを5つご紹介します。

  1. AI通訳アプリ活用で外国人テナントとのコミュニケーション円滑化
    外国人テナントからの問い合わせ対応に苦労した経験、ありませんか? そんな時は、AI通訳アプリの出番です!
    • リアルタイムで会話を通訳文章の翻訳も可能主要な言語に幅広く対応
    「最近、AI通訳アプリの精度がすごく上がってるんです。これがあれば、言葉の壁も怖くありません!」
  2. 3Dマッピングで建物内部を見える化、点検の抜け漏れ防止
    建物の内部構造って、複雑で把握しづらいですよね? そこで、3Dマッピング技術を使って、建物内部を見える化してみましょう。
    • 専用のカメラで建物内部をスキャン3Dモデルを作成し、PCやタブレットで確認普段見えない部分も、くまなくチェック
    これで、点検の抜け漏れを防ぎ、トラブルを未然に防ぐことができます。
  3. 過去ログを自動解析して定期的な故障パターンを先読み
    「この設備、いつも同じような故障が起きるな…」 そう感じたら、過去のトラブル記録をデータ分析してみましょう。
    • 故障日時、発生箇所、原因などをデータベース化AIで解析し、故障のパターンや傾向を抽出将来的な故障リスクを予測し、事前に対策
    例えば、 ■ 過去のトラブル記録 ・2023/04/15 A棟空調:冷媒漏れ ・2023/07/20 A棟空調:冷媒漏れ ・2023/10/25 A棟空調:冷媒漏れ ・2024/01/30 A棟空調:冷媒漏れ ■ AIによる解析結果 ・A棟空調は、夏季と冬季の切り替え時期に冷媒漏れが発生しやすい傾向がある。 ・特に、4月と10月は要注意。 ■ 予測されるトラブル ・2024/04/中旬 A棟空調:冷媒漏れ ・2024/10/下旬 A棟空調:冷媒漏れ こんな風に、AIが過去のデータから故障パターンを学習し、未来のトラブルを予測してくれます。
  4. リモート監視カメラ×ロボット掃除機で省人化にチャレンジ
    人手不足が深刻なビルメン業界。 そこで、リモート監視カメラとロボット掃除機を組み合わせて、省人化にチャレンジしてみませんか?
    • 共用部などにリモート監視カメラを設置ロボット掃除機を遠隔操作で清掃異常があれば、カメラで現場を確認し、必要に応じてスタッフが対応
    例えば、 1. 22:00 ロボット掃除機による夜間清掃開始(遠隔操作) 2. 22:30 廊下で異音を検知 → リモート監視カメラで確認 3. 22:35 カメラ映像で、利用者が物を落としたことを確認 4. 22:40 利用者に連絡し、忘れ物がないか確認 5. 22:45 忘れ物回収のため、最寄りのスタッフが現場へ急行 6. 23:00 忘れ物を回収し、利用者に返却 こんな風に、テクノロジーを駆使すれば、少ない人数でも効率的にビル管理ができるんです。
  5. SNSで現場の「失敗」も共有し学習効率をアップ
    「失敗は成功のもと」とはよく言いますが、ビルメンの現場でも、失敗事例を積極的に共有することが大切です。
    • トラブル発生時の状況や対応を、写真や動画付きでSNSに投稿他のスタッフからのアドバイスや改善案を募集成功事例だけでなく、失敗事例もデータベース化
    「失敗を恐れずに、どんどん共有しましょう!それが、現場全体のレベルアップにつながります。」

DX時代のビルメン現場をさらに強化するヒント

さて、ここまで10個の裏技を紹介してきましたが、DX時代のビルメン現場は、まだまだ進化の可能性を秘めています。

ここでは、さらに一歩先を行くためのヒントを、2つの視点からお伝えします。

進化型ツールとの連携で広がる未来

最近は、ビルメンテナンス業務を支援する、様々なツールが登場しています。

これらのツールをうまく連携させることで、さらなる業務効率化が期待できます。

例えば、

  • リモートロックシステムと入退館管理システムの連携
    • スタッフの入退館記録を自動で記録
    • 不審者の侵入を検知し、アラートを発報
  • 自動通報システムと監視カメラの連携
    • 火災や水漏れなどの異常を検知し、自動で通報
    • 監視カメラの映像で、現場の状況をリアルタイムに確認
  • IoTセンサーと空調制御システムの連携
    • 温度や湿度をセンサーで検知し、自動で空調を調整
    • エネルギーの無駄を削減し、快適な室内環境を維持

これらのシステムを導入する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 現状の業務フローとの整合性を確認する
  • スタッフへのトレーニングを十分に行う
  • 導入後の効果測定を行い、必要に応じて改善する

「でも、新しいツールを導入するのって、大変そう…」

そう思うかもしれません。

でも、大丈夫!

最近は、導入支援サービスを提供している会社も増えています。

  • 導入前のコンサルティング
  • システムのカスタマイズ
  • スタッフ向けの研修

など、手厚いサポートを受けられるので、安心して導入できますよ。

マネジメントにも役立つデータ活用

ここまで、主に現場スタッフ向けのヒントをお伝えしてきましたが、データ活用は、マネジメント層にとっても大きなメリットがあります。

例えば、

  • KPI(重要業績評価指標)の設定とモニタリング
    • 各現場の稼働状況やコストをデータで可視化
    • 問題点を早期に発見し、改善策を検討
  • 顧客満足度調査の実施と分析
    • アンケートなどを通じて、顧客の声を収集
    • データ分析により、顧客満足度向上のためのヒントを得る
項目目的データソース分析方法改善アクション
稼働率の最適化無駄な稼働を削減し、コストを最適化設備の稼働データ稼働時間の推移、時間帯別の稼働状況稼働スケジュールの見直し、エネルギー効率の高い設備への切り替え
顧客満足度の向上顧客のニーズを把握し、サービス品質を向上顧客アンケート、クレーム満足度スコアの推移、項目別評価、フリーコメントの分析サービス内容の見直し、スタッフ教育の強化

このように、データに基づいた意思決定を行うことで、より効率的で質の高いビルマネジメントが可能になるのです。

まとめ

さて、長くなりましたが、最後にこの記事のポイントをまとめておきましょう。

  • 裏技10選から始める、ビルメン現場の小さなDX革命
    • スマホや無料ツールを活用して、日々の業務を効率化しましょう
    • AIやIoTなどの最新技術を取り入れて、トラブル対応力を向上させましょう
  • 若手スタッフの行動が建物の未来を創り出す
    • 現場の課題や改善点を積極的に発信しましょう
    • 新しい技術やツールに興味を持ち、どんどんチャレンジしましょう
  • 明るい展望を見据えた継続的なチャレンジのすすめ
    • DX化は一朝一夕にはいきません。小さな改善を積み重ねていきましょう
    • 業界の未来を担うのは、私たち若手スタッフです。一緒に、ビルメン業界を盛り上げていきましょう!

ビルメンの仕事は、建物の「命」を守る、とても重要な仕事です。

そして、DX化によって、その仕事はもっと面白く、もっとやりがいのあるものへと進化していくでしょう。

「一緒に、ワクワクするような未来のビルメン現場をつくっていきましょう!」

皆さんのチャレンジを、心から応援しています!