最終更新日 2024年11月22日
定価に近い販売が不利となり独自の商品開発が進んだ
コンビニは言わずと知れた小売店です。
全国各地に点在しており、多くの人々が利用しています。
小売店であるということは卸売りから購入した商品を売る役割を果たすということになりますが、昨今のコンビニでは独自の商品開発を行っていることが多いです。
何故商品開発を独自に行う必要があるのでしょうか。
小売業界ではコンビニ、スーパー、デパートなどのお店がそれぞれお客さんを奪い合うような形になっています。
このうち、スーパーは価格の安さ、デパートは高級志向に特徴があります。
コンビニは営業時間の長さや品ぞろえの豊富さ、立地の良さなどを強みとしていました。
その結果、スーパーやデパートに比べてシェアが大きいという強みがありましたが、似た特徴を持つ小売店が登場したことにより、その情勢は大きく変わることになります。
それはドラッグストアです。
ドラッグストアは薬を取り扱えるという強みだけでなく、営業時間の融通や品ぞろえの良さなどを武器としてどんどんと店舗を増やしていました。
また、リーズナブルな価格もメリットとなっています。
コンビニは基本的に定価に近い価格で販売していることが多いので、やや不利となってしまうことが否めないという事情がありました。
そこで生まれたのがコンビニの商品開発です。
プライベートブランドの開発背景
商品開発を行うことにより、これまでになかった商品が登場することになりました。
自社で開発するのでマージンが少なく、リーズナブルな価格で販売することが出来ます。
プライベートブランドが他のメーカーとコラボレーションすることによって、商品のクオリティを高めることにも成功しています。
今や商品の開発は小売店にとって非常に重要な要素となりました。
プライベートブランドの1つのポイントになっているのが、日用品を生み出すということです。
商品を開発する際にはそれまでになかったものを生み出すことが非常に大切に考えられていました。
しかし、プライベートブランドでは既存の商品をより安く、より良く作ることが重要視されています。
これは消費者にとって買いやすいものを開発するためです。
その結果、既存の商品以上に売れるようになってきたのがプライベートブランドといえるでしょう。
ただし、プライベートブランドの道のりは平たんなものではありませんでした。
それらの商品が登場した際には、既存の商品の偽物ではと疑われることもありました。
やはりパッケージやメーカー名が浸透している品物の方がよく売れる状態が続いたのが実際のところです。
また、この時期のプライベートブランド商品は比較的クオリティが低く、やっぱりそれぞれのメーカーが開発している商品の方が良いという意見も多くありました。
そこで各小売り店のメーカーでは、オリジナルの商品を開発しているメーカーと連携を取るようにしました。
これにより、クオリティが大幅に向上し、徐々に注目を集める結果となっています。
パッケージにはおなじみのメーカーのロゴなどが入るようになりました。
様々な需要に対応できているコンビニの商品開発
最近ではプライベートブランドの方向性が変わりつつあります。
かつては安いものを作ることが商品開発の肝でした。
あえてメーカー品とは異なるものを作っているわけなので、値段が高ければ意味がないとも考えられてきました。
しかし、最近ではプライベートブランドのブランド力が大幅に向上しています。
それにより、比較的価格が高くてもクオリティの高いものは売れるようになってきました。
いかにしてクオリティの向上を目指すかについて、各小売店が尽力しています。
昨今の小売店の多くはフランチャイズのスタイルをとっているため、本部が人気商品を開発を行うことで店舗で販売できるようになります。
このようなシステムも商品開発とのバランスが良いといえるでしょう。
近年ではこういった経緯で開発された商品を目当てに、小売店を利用する方も珍しくありません。
とにかく美味しいものを作るという考え方で生まれた商品もあります。
こういった流れを生み出したのは、消費者の考え方の変化も関係しています。
かつては安いものを買うということが非常に重要となっていました。
しかし、ここ数年の間に少し高かったとしても良いものを買いたいと考える方が増加しています。
そういった需要を拾うことが出来るのが近年のプライベートブランドといえるでしょう。
もちろん、従来のように格安の商品も売られています。
幅広い消費者の需要をキャッチできるかが重要となります。
最近ではプライベートブランド同士の競争も進んでおり、お客さん側の選択肢が増えています。
自社工場を用意する小売店まで登場しており、今後も開発力は向上していくと考えられます。
ロゴなども重要となっており、どうやって宣伝をするかもポイントです。
パッケージを改善することで売り上げを上昇させたケースもあります。
いずれにしてもどうやって売り上げを向上させられるかについて、様々な知恵が商品には詰まっているといえるでしょう。