最終更新日 2024年11月22日

家やマンションを建てている様子を見ると、鉄筋の枠組みが周りに張めぐされていることが多いです。
建築物を建てる上で足場がないと作業をすることができないため、なくてはならないものであり、さらに足場自体の種類も大変多くなっています。
足場はそもそも高所で作業をすることがわかっており、作業員が安全に気をつけながら作業を行う足掛かりにするために建てられます。

足場の種類

足場はよく見る組み立て型の組み立て足場の他に、高速道路などの陸橋に見られる吊り足場の2種類があります。
近年では鋼製のパイプを使用していますが少し前までは丸太を利用していました。
現在は丸太を使用して足場を作ることはほぼなく、一般的な住宅を建てる場合にも鋼製のものが使われます。
さらに組み立て足場には様々な種類があり、代表的なものがクサビ式足場と単管足場、枠組み足場となります。
単管足場とは単管パイプとクランプを軸にしており、足場の形状を変化させることができる特徴があります。
そのため狭い場所であっても足場を組むことができ、さらに見た目も大変シンプルです。
すぐに設置ができること、組み立て方が簡単であり、部材そのものはホームセンターなどで購入できることから、建築用だけでなくちょっとしたDIYを行う際にも使用されています。
基本構造部材は単管パイプとクランプを軸に、ブラケットやジョイント、足場板や固定ベースであり、技術はさほど必要ありません。
枠組足場はビルの外壁に添って設置されることが多く、ビティ足場と呼ぶこともあります。
単管足場と異なり、鋼管を門型に溶接したものを使用し、建枠とジャッキ、筋交いやジョイント、ピンやアームロック、手摺など様々な部材を使用します。
単管パイプでなくしっかりとしたものを使用するため強度が高く、高層建築を建てる際に向いている足場です。
ハンマーで打ち込むことがないので、組み立て時に物音がしにくい特徴もあります。

クサビ式足場の特徴

クサビ式足場は別名くさび緊結式足場と呼ばれており、緊結部を備え、鋼管を支柱にし、手摺や筋交いなどをくさびで緊結していくつくりをしています。
一見様々な部材を使用するため難しいように感じますが、ハンマーだけで組み立てることができます。
このクサビ式足場は、建築作業員の間ではビケ足場と呼ぶことが多いのですが、ビケは国内初のクサビ式足場の商品名から名づけられています。
簡単な組み立てかたのため一般的な家屋やアパートのような低層住宅工事用に向いており、外壁を塗り替えるなど短期間で終えるような補修工事にも使われることが多くなりました。
これはハンマー1本のみで簡単に組み立てができるので、解体も短時間で終えることができ作業効率が良いこと、部材そのものが大変コンパクトであり、結束自体もコンパクトであるため輸送コスト、在庫コストが下げられることが理由としてあげられます。
特に時間のコストにおいては、他の足場と比べると約2割の作業時間の短縮となっています。
部材においても亜鉛メッキ処理がされているため錆に強く、短期間で買い替える必要がありません。
耐久性に優れていることから経費の削減も見込まれます。

クサビ式足場の種類

クサビ式足場は、A、B、Cの3種類があり、Aタイプはキャッチャータイプ、Bタイプはビケタイプ、Cタイプは三共タイプやセブン足場などが該当します。
Aタイプのキャッチャーとは商品名であり、日本では約半数がこのタイプを使用しています。
支柱のクサビポケット間の寸法が450mmであることから施工解体が大変早いのが特徴です。
日本で一番普及しているので、互換性がある部材も多く、なくなってもすぐに発注できるメリットがあります。
BタイプのビケもまたAタイプと同じように商品名からきており、低層用のものとなります。
低い分揺れが少なく安全性にも優れているのですが、その分クサビの打ち込みや抜きを行わなくてはならずAタイプに比べると施工に時間がかかります。
さらに価格も割高であり、互換性があるメーカーも3社程度となっているため、部材をなくしてしまった場合はすぐに取り寄せることができない場合もあります。
Cタイプは部材が軽いことが大きな特徴であり、大変扱いやすいです。
ですが構造上クサビが板状になっているので揺れが大きいことがあり、価格も高めです。
Bタイプよりもさらに互換性はなく、メーカーと直接取引をしていないと手に入ることはありません。
クサビ式足場は建築や塗装工事だけでなく、イベントで使用する仮設ステージやスタンドにも使用されています。

まとめ

強度や施工スピードはタイプによって異なるものの、他の足場に比べると完成までの時間が短い特徴があるため簡単に組み立てることができますが、安全に作業をすることができるように足場はしっかりと組み立てなくてはなりません。
建築をする上で基本となる部分でもあるため、作業を行う場合は作業手順が抜け落ちないよう十分に配慮をします。

 

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